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心に安らぎを与え、時にハッとする様な刺激を纏い、心を震わせ、心をとき放つ。そんな日々のエッセイ


by chang-ue

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ぶらり鎌倉

夜の鎌倉の街に出向くことはそうそうない。住んでいる逗子・葉山のことすらろくに知っている訳でもなく、あえてそこから外へ意識を向けていなかった。

昨夜は仲良くさせて頂いている知人の女性に誘って頂き、僕ら夫婦を含めた3人で鎌倉を散策した。

まずはじめに行ったのは、メイン通りに面した市場の一画にある焼き鳥屋。席は屋外で、帰宅の途につく人達の生活と、頭上を走る横須賀線や車道を行く車の喧騒に足を踏みこんだ感じ。下町の様な猥雑さと目の前に居る小綺麗な女性が2人。何だか不思議な夜の扉が開きそう…

渇いた喉を走るビール。居眠りしていた胃腸が目を覚ます。そして運ばれる店ご自慢の逸品達。ともかく美味い上に、安い。焼き鳥の一本一本は勿論、その他全ての料理をツマミと呼んだらバチが当たりそうだ。店構えに隠した才能。美味しく頂戴するフレンチの様な一皿には哲学すら感じそうで。カウンターで何食わぬ顔の大将…恐れ入りました。

酎ハイで蓋をした一軒目。静かな商店街の仄かな明かりの中を歩く。途中、3人に共通の大切な知人に、誕生日おめでとうの電話をかけながら、幸福感をシェアするひと時。

その後、僕らは長谷方面へ足取りを進め、今日のハイライトとも言うべき一軒のBARを目指した。そこはかつて銀行だったそうな。

次第に見えてくる外観は確かにTHE昭和というような佇まいで、その風格に少しばかり気後れもする。店内は当時のカウンターが客席に使われ、かつての姿を彷彿させる高い天井と、そこから垂れるアンティークな照明が夜闇の月の様に光を放つ。

物静かなバーテン、シェイカーのリズム、そして緊張感が漂う空間。「装置として秀逸」という言葉が頭の中を横切る。

しかしながら、素敵なBARに長居は無用。読みかけの本のストーリーを一度閉じるように、非日常な空間を抜け出し再び歩く鎌倉。かつてここは都だったんだなと思うと、この一瞬もまた非日常か…

帰りの列車は僅か一駅ながら、日頃のハードスケジュールに屈し眠ってしまった。失礼な事をしてまったが、一つだけ言い訳をさせて貰うとすれば、それ程にリラックスした素敵な時間だったということ。
by chang-ue | 2012-09-21 07:31 | ストーリー